開設へのプロセス

1⃣事業形態の選択

重度障害者を受け入れる場合、主に以下の2つの形態が検討候補になります。

形態 特徴
①日中サービス支援型・・・24時間体制でスタッフを配置。日中もホームで過ごす重度の方に特化した形態。
②介護サービス包括型・・・夜間のみスタッフを配置。日中は生活介護(デイサービス)等を利用する一般的な形態。
[ポイント] 重度の方を想定する場合、2018年に新設された「日中サービス支援型」が最も適しています。ただし、1年ごとに自治体への報告義務があるなど、運営ルールは厳格です。

収益構造の比較

項目日中サービス支援型介護サービス包括型
主な対象者区分4〜6の重度障害者区分1〜6(軽度〜中庸度が多い)
基本報酬単価高い(24時間手厚い体制のため)普通(日中は外出が前提)
人件費効率低い(日中もスタッフ配置が必須)高い(日中はスタッフを減らせる)
設備投資高い(短期入所併設が義務)普通(一般的な住宅改修等)
収益の安定性高い(日中も報酬が発生するため)変動あり(日中活動先での稼働に依存)
2⃣人員配置基準(重要)

重度の方をサポートするためには、一般的なホームよりも手厚い人員が必要です。

管理者・・・現場の責任者。資格要件は特にありませんが、他職種との兼務が多いです。
サービス管理責任者・・・個別支援計画の作成。実務経験と研修修了が必須の最重要ポストです。
生活支援員・・・入浴、排泄、食事の介助など。重度の方の場合、手厚い配置が求められます。
世話人・・・家事(調理・掃除)や日常生活の相談・支援を行います。
夜間支援員・・・夜間の見守りや緊急対応。重度の方の場合は配置がほぼ必須です。

【ポイント】: 重度の場合は「区分4以上」の方が多くなるため、生活支援員を基準以上に配置することで「人員配置体制加算」を取得し、経営の安定化を図るのが一般的です。

3⃣設備・物件の基準

①自治体によって細かな条例がありますが、基本は以下の通りです。
②立地: 住宅街など、地域住民との交流が図れる場所。
③居室: 原則個室。1室の面積は7.43㎡(約4.5畳)以上。
④共有スペース: リビング、ダイニング、台所、トイレ、浴室、洗面所が必要。
⑤バリアフリー: 重度(車椅子利用など)を想定する場合、スロープ、手すり、広い廊下、介護用バスルームの設置が推奨(または必須)されます。
⑥消防設備: スプリンクラー、自動火災報知設備、誘導灯などの設置が義務付けられています(建物の構造や定員により基準が変わります)

4⃣開設までの大まかな流れ

①申請から許可(指定)までには、通常 半年〜1年程度 かかります。
②法人格の取得: 株式会社、合同会社、NPO法人、社会福祉法人などの設立。
③物件選定・改修: 消防署との事前協議が必須です。
④自治体との事前協議: 指定申請の数ヶ月前から相談を始めます。
⑤人員の確保: 特にサービス管理責任者の確保が難航しやすいため、早めに動きます。
⑥指定申請: 自治体に書類を提出し、審査を受けます。
⑦指定(開所): 毎月1日付で指定されることが多いです

期間主な内容
6〜12ヶ月前法人設立(未設立の場合)、物件探し、行政への初期相談
4〜6ヶ月前物件契約、改修工事見積もり、求人広告の開始
3ヶ月前消防・建築確認、指定申請書類の提出、備品購入
1〜2ヶ月前スタッフ研修、入居希望者の面談、体験入居の実施
当日開所(指定日)
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